東灘区に住みたい!
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実業家らが育んだ東灘のモダニズム

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【2024年6月更新】東灘区と阪神間モダニズム

東灘区の歴史

大阪と神戸に挟まれた六甲山を背景とする阪神間は、明治時代の鉄道開通とともに大阪商人たちの別荘地や郊外住宅地として発展。大正時代から昭和初期にかけ、西洋文化を吸収したライフスタイル「阪神間モダニズム」が築かれました。阪神間が優れた住宅地として発展した起因は大きく2つ。1つは明治7年に鉄道開通による住吉駅の開業。もう1つは明治30年代中期頃から、工業化の進展で大阪市の住環境が悪化し、大阪の富裕な企業家・実業家らが御影や岡本、芦屋の郊外へ移住し邸宅を築いたことが始まりです。

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東灘に邸宅を構えた実業家たち

1900年(明治33年)頃に朝日新聞創業者・村山龍平が御影に数千坪の土地を取得。住友銀行初代支配人・田辺貞吉らも住吉村に2,000坪を超える土地を取得しました。御影・住吉の住環境の良さに注目した阿部元太郎(後の日本住宅株式会社社長)は、住吉村観音林、反高林の住宅開発に着手し、分譲した土地の一部を後の東洋紡績社長・阿部房次郎が取得しています。
そのほかにも、東洋紡社長・小寺源吾邸、鐘淵紡績社長・武藤山治邸、日本生命社長・弘世助三郎邸、住友本邸など、当時の日本経済を牽引する紡績会社や商社の社長の私邸、住友家関係の邸宅などが点在していました。
その後の空襲などで失われた邸宅もありますが、阪神間モダニズムを今に伝える建築物がいくつか残っています。それらはみな個性豊かで風格ある邸宅ばかり。有名な建築家が設計したものも数多くあります。

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武田資料館(銜艸居・旧武田家住宅)

武田資料館

武田薬品工業の6代目会長・武田長兵衛氏の邸宅で、英国風のハーフティンバー・スタイルの洋館です。正式名の「銜艸居(かんそうきょ)」は、薬業にゆかりの深い家として中国の古典から名付けられました。「銜艸居」の他に「京都薬用植物園」や「杏雨書屋」などが関連していますので、もし興味のある方はそちらも調べてみて下さい。

住所:神戸市東灘区住吉山手4丁目8-19

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乾新冶邸(旧乾邸)

乾新治邸

乾汽船株式会社を設立した乾新治氏の邸宅です。阪神間モダニズムを象徴する大邸宅の風格が伝わります。建物や土蔵、庭園も十分ですが、邸内の重厚感あるインテリアは圧巻。神戸市指定有形文化財・指定名勝の旧乾邸。この内部は神戸市による特別観覧に応募・当選したら見学できます。

住所:神戸市東灘区住吉山手5丁目1-30

「旧乾邸」の特別観覧の様子

乾新治邸内観

「旧乾邸」の特別観覧について。年に2回ほど、敷地内、建物内を観覧することができます(常時公開はしておらず、映画などのロケ地としても使用されています)。応募は往復はがきで行い、抽選です。倍率は2024年春の観覧で、最大約7倍でした。駐車場は近隣に少なく、駅周辺の駐車場に停める必要があり、公共交通機関、タクシーの利用が安心です。地元出身のガイド役の方が、建物内を1階から3階まで説明しながら、案内してくれます。階段が壁際を螺旋状に3階までつながる3層吹き抜けの玄関ホールは迫力があり、ゲストルームからは芝生のお庭、サンルームからは大阪湾まで見渡すことができ、見どころはたくさんあります。階段や建具にはチーク材が使用されており、部屋の天井には漆喰によるデザインが施されています。部屋を見て回った後は、地元のケーキ屋さんから取り寄せたケーキと紅茶のセットをゲストルームまたはテラスでいただくことができます(有料)。また近隣には、広海二三郎邸、武田長兵衛邸などの邸宅が点在しており、観覧後は、近所の散歩がオススメです。(旧乾邸の概要:昭和10年築。RC造・一部木造の3階建て。設計者の渡邉節は、大阪の綿業会館などを手掛けており、自設計事務所には村野藤吾が在籍していました。)(2024年6月13日追記)

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教育や医療機関の整備などで地域に貢献

灘中学校・高等学校

実業家たちは、教育や医療機関の整備、地域コミュニティの構築などにも尽力し、積極的に地域貢献を行いました。1911年の甲南幼稚園設立を皮切りに、甲南学園を開校。また、御影に邸宅をもつ白鶴酒造の社長・嘉納治兵衛らによって灘中学校が創設されました。
郊外住宅地である東灘は趣味豊かで生活を楽しむ富裕層らによって、新しい文化やライフスタイルの基礎が築かれました。茶の湯などの日本の伝統を重んじつつも、西洋の生活様式を吸収する新しい日本のライフスタイル。モダンなファッションや娯楽、ホテルライフなどが日常となる一方で、芸術や文学が育まれ、子どもの教育が重視されるなど時代を先取りしたものでした。

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阪神K・A・Nモダニズム

近年、「阪神間モダニズム」は企業の観光マーケティングやブランディング、地域自治体の町おこしの観点から注目を集めています。2017年2月には、阪神電気鉄道と神戸市・芦屋市・西宮市の合同企画事業として「阪神K・A・Nモダニズム」がスタート(K・A・Nは各市の頭文字を取ったもの)。「阪神間モダニズム」をルーツとする上質なライフスタイルや文化(食べ物、ファッション、雑貨、音楽、文学、建築)の発信による地域活性化・都市ブランド向上に取り組んでいます。 事業の一環として、地域を巡る街歩きイベントや、地域特有の文化・魅力を発信してもらうインスタグラム投稿キャンペーンなどを実施。街歩きのモデルコースを掲載した『阪神KANお散歩マップ』も発行されています。『阪神KANお散歩マップ』は、2022年6月現在でVol.1からVol.6まで発行(近代建築編、スイーツ&パン編、ミュージアム編、文学編、自然とスポーツ・レジャー編、珈琲・紅茶編)。マップは各市・区役所や阪神電鉄の駅で配布され、阪神電鉄のHPからも入手可能。街歩きを楽しみながら、現代も街のそこかしこに息づく「阪神間モダニズム」の魅力を感じることができます。

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豊かな自然と歴史に育まれながら、独自の産業や文化を築いてきた東灘区。交通アクセスに優れ、かつ落ち着きある街並みは、誰もが住みたいと望む憧れのエリアです。多彩な魅力をもつ東灘区をご紹介しましょう。

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